京都の2つのプロジェクト

大枝03」では、朝から大枝地区周辺の様々な風景を案内していただくだけでなく、飛び入りでワークショップにも参加することができました。AAF窓口担当の廣有利佳さんをはじめ、椎原保先生、水口菜津子さん、中島彩さんありがとうございました。 「アートフェスタin大山崎町2007」では、日が迫っていたワークショップ準備の制作の傍らで、全3プロジェクトの報告と進捗状況等々を伺うことができました。京都造形芸術大学の学生の方々、今回のコーディネートをしてくださった北口香さんをはじめとした、プロジェクトセンターの方々、ありがとうございました。

大枝03」は、椎原先生のガイドつきで、大枝地区にかけての風景を見て回ることから始まりました。京都の細い道に古い家並みが多く、一方でニュータウンとしての都市計画で作られた家々と緑がありました。大枝土蔵の前を通り、昨年の「大枝02」のプロジェクトが行われた、上の池、下の池で大枝地区を一望しました。この周辺は来るたびに柿畑であった土地に立ち入り禁止の柵ができているそうで、柿畑がなくなっていく=京都第二外環状道路建設という変化が今起きていることがわかる瞬間でした。その後向かった首塚や歴史のある墓地、いわれのある場所は残され、大枝にある墓地や柿畑は徐々に消えていく様子をまちの人は、半ばあきらめの目で見ているそうです。それぞれに、自然的人工的要素の強弱で様々なまちの顔を見せている地区という印象を持ちました。

 一通りの大枝ガイドコースを回っていただいてから、今度は飛び入りで「自分の地図を作ってみようワークショップ」に参加しました。1時間ほど、参加者と大枝土蔵周辺をナスやきのこ、雑草や花を見つけては拾い、サル除け・鳥除けの音がする方へ自由に歩き回っていました。参加者の誰もが、植物や虫に小さな気づきに敏感になったような気がしました。途中で、「大枝博士」の「安井農園」で売られている野菜を買い、いつものように水口さんはご主人に捕まって話しこんでいました。

土蔵に戻って、プロジェクターと鏡を使った装置で大枝の地図をトレーシングペーパーに映し出しました。歩いた場所や建設予定地を確認してから、トレーシングペーパーに拾った草花を貼り、歩く中で気づいた光や音を思い返しながら、地図を作っていきました。途中参加になってしまいましたが、大枝という「地」を五感で感じることができたイベントでした。

アートフェスタin大山崎町2007」のモニタリングは、3つに分かれたプロジェクトの学生スタッフをはじめ、京都造形芸術大学のプロジェクトセンターの方々から直接、お話を伺うことから始まりました。

8月5日に開催された「光なぞとき アートパズルであなたの「まなざし」再発見」は、一つ一つを見ることから鑑賞の形を探っていくことを目指して行われたイベントでした。そしてその通り、プロジェクトのメンバーでの予行練習ではわからなかった見方をすぐに発見されて、無限の鑑賞の形を参加者の声から知ること ができたそうです。こうした参加者とプロジェクトメンバーの対話や発見を実現したのも、キーとなるパズル制作でのプロの協力やプロジェクトメンバーが「みる・かんがえる・はなす・きく」鑑賞方法を習得した結果ではないかと思いました。

9月8・9日に向けてフル活動中の「宮本亜門×造形大生7名によるお茶会プロジェクト」では、学生たちがお茶の知識ゼロの状態から「新たなお茶会」に向けて勉強をはじめて、現在は2種類のお茶会の準備を進めていました。プロジェクトを立てる時点で、「茶」をテーマしたいと考えていたときに、京都造形芸術大学の宮本先生によるプロジェクトとの一致から実現したものの、先生主導ではなく学生と共につくりあげていく方針をとられていました。2種類のお茶会についても伺いましたが、それは今後のお楽しみとのことです。

インタビューの後に、ワークショップで使う竹ドームの制作を見学しました。学生だけでなく、プロジェクトセンターの方々も作業に加わっていました。この竹ドームは、地域の竹林ボランティアの方々に協力いただきながら集めた竹を使っていました。今回のモニタリング会場である、離宮八幡宮は8月3〜5日の「竹灯籠ライトアップ&ライブイベント」でも会場として使われました。油を絞り灯明としていた場所であっただけに、地域の素材を使った本イベントはまちの人々にとってとても親しみやすく、正月並みに鑑賞者が集ったと、八幡宮の方から声をいただきました。(検証チーム・高橋)

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