「AAF学校in別府」に参加!!

事前に新聞に取り上げられたこともあり、BEPPUPROJECTを今回初めて知ったという参加者が半数を占め、きびきびと働くスタッフの皆さまともども、新鮮な雰囲気の3日間となりました。県外からの参加者、NPO運営に関心がある人、帰省のついでに参加したという学生の方など、参加者の関心もバラエティに富んでいました。アートNPOが主催するセミナーが、ジャンルを越えた分野の人からも関心を寄せられ、外部への情報発信源となっていて、BEPPUPROJECTのこれまでの取り組みの懐の深さが伺えます。

ともかく、別府は暑い!名物の湯煙が見えないくらい暑かった。芹沢さんいわく「AAF学校inサウナ」(笑)。講師も参加者もうちわ片手、畳の上にあぐらを書いての講座は、リラックスして、教室などで行われる「講義」とはかなり雰囲気が違います。総合司会の二宮圭一さんの熱いリードによって、講師も参加者も、ぐいぐいと議論に引き込まれます。

講師と参加者の距離が近く、終了後は名物の”地獄蒸し料理”やバーベキューの時間となり、食べながら呑みながらの談義になり、さらには温泉に浸かりながらも話は止まらず、机上の空論の反対の、全人的なアプローチが達成されてしまうという温泉合宿の効果が素晴らしかったです。

講義とその後のディスカッションは大いにヒートアップして、3日目には、「大好きな別府をもっと盛り上げよう!」と、”別府市民総決起集会”のような盛り上がりでした!単なる一方通行のレクチャーではなく、参加者が主体的に関わる場が創出されていました。

BEPPU PROJECT事務局の坂本倫子さんにお話を伺いました。
BEPPU PROJECTでは、立命館アジア太平洋大学(APU)の学生が多くスタッフとして働いているとのことです。今回の「AAF学校in別府」は、榎本さんと高畠さんの2人、初日の深夜に竹瓦温泉で開催されたその名も「温泉ナイト」は、家入さんと相田さんの2人、いずれも学生が中心となって運営されています。セミナーやイベント主宰の経験が豊かではない学生スタッフは、一から仕事を考え、数多くの失敗も重ね、開催に至ったとのことでした。アートプロジェクトを実施する団体やNPOにとって、スタッフ・後継者の育成ということが全国の現場で大きな課題になっています。BEPPU PROJECTは、各イベントを成功させるにとどまらず、団体として中長期的なスパンで、若手スタッフのスキルアップの場としてイベントを位置づけている点が、団体のマネジメントとしてよく考えられています。

当日の様子や、スタッフの皆さんのコメントは、ブログにアップされていますので、ぜひご一読ください。
http://bp2009.exblog.jp/

BEPPU PROJECTの皆さん、お疲れ様でした!(検証チーム・下山)

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アートリンク・アートパーティ 2007

検証チームとして、8月26日に「アートリンク・アートパーティー2007」のモニタリングを行いました。
まず、展示最終日にも関わらず、ひとつひとつ丁寧にガイドしていただき、さらに作家さんや参加者の方々にも直接話を伺うことができました。ひとえに、NPO法人アート・おかやま代表理事の田野智子さんや真鍋剛一さんをはじめ、展示の企画者である、三宅航太郎さんや湯月洋志さん、女将の皆さん等々ありがとうございました。

今回の会場である「アートスペース油亀」は、築130年という出石町でも古い家屋で、取り壊す予定だったそうです。そこで、アートスペースとしての再活用の声がまちの中で起こり、それに偶然アートリンク・アート・パーティの開催が重なったということでした。出迎えてくださったのは、作家とのペア制作を行った、障害のある人たちのお母様たち。皆さんは、「旅館」の女将さんに扮していました。

そもそも、アートリンク・アート・パーティ2007のコンセプトは、「会場を旅館に見立てて様々なお部屋にご招待する」というものでした。各部屋は、「○○の間」と名づけられ、そこで作家や障害のある人が公開制作をしたり、作品の解説やペアでの掛け合いがあったり、旅館のごとくくつろいでいたりと日常をそのまま味わうことができました。

「二見の間」では、あるペアがボランティアと共に旅行中の様子を再現し、実際に浴衣を旅館から借りて着ており、また旅館から見えた風景写真を拡大して窓に貼っていました。また「笠岡の間」では、シンプルにライブ音源が流されていました。これは、笠岡諸島でのワークショップを兼ねた合宿企画で、あるペアが島 民の方々を前に行ったライブの様子でした。どの部屋にある作品も、ひとつの作品として完結しているわけではなく、「これは?」と作品までの関係性を伺うことでわかるという仕掛けになっていました。

これまでのペア制作の作品展示形式とは違った、「関係性=間」を体感できる場だと実感しました。「間」の体感は、最後のイベントであるあるペアのライブでも感じられました。このペアは、特に今期様々な場所でのライブを行っていたようですが、その時・場でのインスピレーションによって歌詞が変化するライブとなっていたようです。

この後さらに、アートリンク・クラブパーティが近くの城下公会堂で行われ、若者と障害のある人たちとのコラボレーションやダンスで盛り上がりました。今回のモニタリングでは、アートリンクプロジェクトにおける関係性はもはや、作家×障害のある人だけに収まらないほどのリンクの複雑さを持っていたということを強く感じさせてくれるものでした。(検証チーム・高橋)

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映画時間〜コザ街歩き映画祭〜

スタジオ解放区による、「映画時間〜コザ街歩き映画祭〜」は、まさにタイトルそのままのプロジェクトでした。

沖縄市のコザ地区にあるアーケード街「銀天街」を舞台に、いろいろな場所と時間に映画を上映する。つくる。観る。映画のある生活空間、生活空間が舞台になっている映画が、街を万華鏡のような空間に変容させています。中乃湯という銭湯での上映会では、僕も生まれてはじめて全裸で映画を観ました。これは通常の銭湯の営業時間内に行われていたので、映画上映を知らない近所のおじいさんが、ふつーに入っていらっしゃって、とてもおかしかったです。

銀天街アーケード内で行われた上映会の様子は、銀天街の八百屋さんが開設されているブログに詳しくリポートされていますので、ぜひご覧ください。
・コザの八百屋の独り言 http://yaoya.koza.in/

一柳亮太さんが講師となっている、コザの銭湯を探すワークショップに参加しましたが、スタジオ解放区に集まるコザの子どもは、みんな本当に元気!油断しているとすぐよじ登ってきます。大人の男性は”乗り物”と認識しているらしい・・・。グループに分かれての銭湯(と銭湯跡)を探すゲームは、小学校2年生の女の子がリーダーとなって、みんなをぐいぐいとひっぱっていきます。スタジオ解放区のコザでの取り組みは、5年になりますが、小学生から参加している子どもが、高校生になっても参加してくれているそうです。

「映画時間」会期のちょうど中盤の”反省会”のパーティにも参加させていただきました。前述のブログの古堅さんをはじめとする、コザの商店街の皆さまに、まちのお話を伺っていると、「うーん、それはキング牧師が暗殺された頃だよ」とか「照屋の公民館でもブラックパンサーの集会があってさ」などという話がポンポン出てきます。米軍基地に隣接し、多大な影響を受けてきたまちならではのエピソードです。ベトナム戦争時のコザは、ものすごい好況で、バーでは一日で家一軒立つほど儲かったそうで、沖縄全島から人が押し寄せてきたそうです。米兵や外部からやってきた人と否が応でも多文化状態を日常としてきたまちならではの、寛容な懐の深さも、コザの魅力の一つのようです。

スタジオ解放区の林さんと藤森さんは、プロジェクト全体の切り盛りと、作家としての作品制作で、ものすごい労働量だったとのことですが、「映画時間」というシンプルなコンセプトが、コザのまちと化学反応を起こし、ゆるいつくりながら、不思議空間がギラっと垣間見える優れた時空間でした。

コザの銭湯での上映会、まち歩きワークショップ、パーティに参加していて、内地(沖縄以外の日本)の印象とずい分と違和感を感じたので、合間に首里城(伝統建築)・那覇市内(現在の繁華街)・名護(住宅街)を歩き、沖縄におけるコザの特色を捉えようとしてみましたが、いまひとつ分かりません。ワークショップの講師の一柳さんに伺ったところ、内地ではいわゆる伝統的な地域行事や労働歌・お祭りの主体となるコミュニティの経験を持っているのは、70歳以上という感じですが、沖縄では、40歳代の人でも伝統的なマインドを持っているとのことです。

映画というビジュアルアートによって、目に見えない(インビジュアルな)地域の特性が顕在化するという点がアートプロジェクトの持つ面白さでしょうか。

商店街の皆さんや、アーティスト、旅の途中でぶらっと寄った学生までもが、のんびりと居付いてしまう、スタジオ解放区ですが、その地道な取り組みが認められて、沖縄市のチャレンジショップ事業として新たに、住民の手によるまちとアートの場「銀天大学」という事業も始まっていました。

アートプロジェクトをきっかけに、まちが変わりつつある予感を感じさせる、「映画時間〜コザ街歩き映画祭〜」でした。(検証チーム・下山)

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WAP2007に行ってきました

WATARASE ART PROJECT2007」(以下、WAP2007)に行ってきました!

WAP2007は、わたらせ渓谷鉄道の沿線一帯を会場とした、アートプロジェクトです。45組のアーティストが、6つの駅+電車の中までを使ったスケールの大きさに驚くのと、このプロジェクトの運営をほぼアーティストのみで行っているという点に驚かされます。

検証チームとしては、全エリアを見ないことにはっ!とがんばって全エリアを鑑賞させていただきました。さらに、本プロジェクトのわたらせ渓谷鉄道は、足尾銅山の運用列車がルーツということなので、今は閉鎖されている銅の精錬所、それから銅山の一部始終を見つめてきたとも言える龍蔵寺にお参りし、さらには「足尾銅山観光」に行ってトロッコに乗り坑道跡にももぐってきました!足尾銅山周辺の今については、このページがオススメです。
http://www.sankei.co.jp/special/kiko/tone/tone_05.htm

WAP2007のエリアは、それぞれ趣きが異なります。足尾エリアは、鉱山の社宅を使った展示で、もっとも足尾銅山を感じさせるものでした。神戸(ごうど)エリアは、石材工場跡を会場にした展示で、光がとても美しいものでした。花輪エリアは、WAP2007のインフォメーションセンターも兼ねているのと、旧花輪小学校、今泉邸といった沿線の重要なポイントが含まれています。大間々エリアは、旧マンガン工場を会場にした、見ごたえのある展示と、石蔵の会場です。
さらに、沢入駅と本宿駅のホームの展示(電車の中から見えます)、電車の中までも仕掛けがあったり。WAP2007を全部見ると、結果的に、日本近代史の舞台を見ることになります。足尾駅と通洞駅の間の水場を使った野外インスタレーションもすてきでした。

足尾銅山は、近代史を正負両面で代表するような場所であり、非常にドラマティックな場所です。WAP2007の20代のアーティストは、この先人のドラマを安直に作品に取り入れることなく、それぞれのスタンスで足尾の歴史に敬意を表しつつ対峙していることが伝わってくる展示でした。

商店の数も多くなく、ファミレスもない、現代っ子にとっては非常に過酷な環境で創作に取り組む苦労を、代表の的場さん、皆川さん、上原さんに伺いました。
45組のアーティストは全員フラットな関係なので、調整も一大事。システマチックに運営されるプロジェクトとは異なる苦労の連続だったそうですWAP2007は、アーティストのケアをしてくれるスタッフも自前で調達しなければいけない部分も多く、結果的にアーティスト本人が会場と交渉したり、材料を運んだり、歴史の重みを感じさせる会場と展示の折り合いをつけたり、など多大な積極性を要求されるので、結果的にアーティストが非常にたくましくなるという効果も狙っているとのことです。

アートプロジェクトは、プロデューサー側からの依頼でアーティストが呼ばれるケースも多いですが、WAP2007はアーティストが主導して、運営もアーティスト自身によって行われているケースとして、非常に成功している例です。今後は、AAFのネットワークにも積極的にコミットしていきたいということなので、とても楽しみです。

9月2日のクローズまで、イベントも盛りだくさんなので、夏の思い出として、クーラーもなければ、コンビニもないWAP2007でアートと歴史の濃密な対話に立ち会ってはいかがでしょうか?(検証チーム・下山)

※画像は、WAP 2007 オリジナルデザインの「わたらせ渓谷鐵道一日フリー乗車券」

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京都の2つのプロジェクト

大枝03」では、朝から大枝地区周辺の様々な風景を案内していただくだけでなく、飛び入りでワークショップにも参加することができました。AAF窓口担当の廣有利佳さんをはじめ、椎原保先生、水口菜津子さん、中島彩さんありがとうございました。 「アートフェスタin大山崎町2007」では、日が迫っていたワークショップ準備の制作の傍らで、全3プロジェクトの報告と進捗状況等々を伺うことができました。京都造形芸術大学の学生の方々、今回のコーディネートをしてくださった北口香さんをはじめとした、プロジェクトセンターの方々、ありがとうございました。

大枝03」は、椎原先生のガイドつきで、大枝地区にかけての風景を見て回ることから始まりました。京都の細い道に古い家並みが多く、一方でニュータウンとしての都市計画で作られた家々と緑がありました。大枝土蔵の前を通り、昨年の「大枝02」のプロジェクトが行われた、上の池、下の池で大枝地区を一望しました。この周辺は来るたびに柿畑であった土地に立ち入り禁止の柵ができているそうで、柿畑がなくなっていく=京都第二外環状道路建設という変化が今起きていることがわかる瞬間でした。その後向かった首塚や歴史のある墓地、いわれのある場所は残され、大枝にある墓地や柿畑は徐々に消えていく様子をまちの人は、半ばあきらめの目で見ているそうです。それぞれに、自然的人工的要素の強弱で様々なまちの顔を見せている地区という印象を持ちました。

 一通りの大枝ガイドコースを回っていただいてから、今度は飛び入りで「自分の地図を作ってみようワークショップ」に参加しました。1時間ほど、参加者と大枝土蔵周辺をナスやきのこ、雑草や花を見つけては拾い、サル除け・鳥除けの音がする方へ自由に歩き回っていました。参加者の誰もが、植物や虫に小さな気づきに敏感になったような気がしました。途中で、「大枝博士」の「安井農園」で売られている野菜を買い、いつものように水口さんはご主人に捕まって話しこんでいました。

土蔵に戻って、プロジェクターと鏡を使った装置で大枝の地図をトレーシングペーパーに映し出しました。歩いた場所や建設予定地を確認してから、トレーシングペーパーに拾った草花を貼り、歩く中で気づいた光や音を思い返しながら、地図を作っていきました。途中参加になってしまいましたが、大枝という「地」を五感で感じることができたイベントでした。

アートフェスタin大山崎町2007」のモニタリングは、3つに分かれたプロジェクトの学生スタッフをはじめ、京都造形芸術大学のプロジェクトセンターの方々から直接、お話を伺うことから始まりました。

8月5日に開催された「光なぞとき アートパズルであなたの「まなざし」再発見」は、一つ一つを見ることから鑑賞の形を探っていくことを目指して行われたイベントでした。そしてその通り、プロジェクトのメンバーでの予行練習ではわからなかった見方をすぐに発見されて、無限の鑑賞の形を参加者の声から知ること ができたそうです。こうした参加者とプロジェクトメンバーの対話や発見を実現したのも、キーとなるパズル制作でのプロの協力やプロジェクトメンバーが「みる・かんがえる・はなす・きく」鑑賞方法を習得した結果ではないかと思いました。

9月8・9日に向けてフル活動中の「宮本亜門×造形大生7名によるお茶会プロジェクト」では、学生たちがお茶の知識ゼロの状態から「新たなお茶会」に向けて勉強をはじめて、現在は2種類のお茶会の準備を進めていました。プロジェクトを立てる時点で、「茶」をテーマしたいと考えていたときに、京都造形芸術大学の宮本先生によるプロジェクトとの一致から実現したものの、先生主導ではなく学生と共につくりあげていく方針をとられていました。2種類のお茶会についても伺いましたが、それは今後のお楽しみとのことです。

インタビューの後に、ワークショップで使う竹ドームの制作を見学しました。学生だけでなく、プロジェクトセンターの方々も作業に加わっていました。この竹ドームは、地域の竹林ボランティアの方々に協力いただきながら集めた竹を使っていました。今回のモニタリング会場である、離宮八幡宮は8月3〜5日の「竹灯籠ライトアップ&ライブイベント」でも会場として使われました。油を絞り灯明としていた場所であっただけに、地域の素材を使った本イベントはまちの人々にとってとても親しみやすく、正月並みに鑑賞者が集ったと、八幡宮の方から声をいただきました。(検証チーム・高橋)

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めくるめく紙芝居2007

近江八幡に伺った翌日、「めくるめく紙芝居2007」のモニタリングに伺ってきました。主宰の井手上さん、ボランティアスタッフの小笠さんと平井さん(お二人とも京都橘大学)にお話を伺い、その後現在進行中のワークショップに参加させていただきました。

このプロジェクトは、アーティストの林加奈さんの発案でスタートし、井手上さんの「エイブルアートのマネジメントを考えたい」という考えと合致し、昨年2006年にスタートしました。NPO法人わくわくの知的障害を持つメンバーと、アーティストのコラボで、「紙芝居」を基調とした舞台作品の上演に向けて、ワークショップが進められています。「知的障害を持つメンバーのパワーがすごい!」という林加奈さんにより、山下残さん、井上信太さん、HANA★JOSSというアーティストが声をかけられ、アーティストチームも強力です。

「めくるめく紙芝居」では、昨年の上演にあたり、障害者が出演する公演の詳細なマニュアルを作成しているという点がすばらしいと思いました。出演者・観客ともに障害者が多い公演ならではの安全配慮等を、ボランティアスタッフとミーティングを重ねながらブラッシュアップし、当日スタッフにも配布したそうですが、このようなマニュアルは、エイブルアートが盛り上がっている現在でも、他所では作られていなかったとのことです。ワークショップの記録も細かくされていて、非常に緻密にマネジメントされているプロジェクトです。実施にあたっては、徹底的に障害を持つ人の生活の場に足を運び、障害を持つ人の世界を理解することにつとめたということで、公演フライヤーのデザインひとつとっても、障害を持つメンバーの意見を丁寧に聞き反映させたものを製作されていました。

京都市山科身体障害者福祉会館に場所を移し、林加奈さんによるワークショップに。以前、コミュニティアート・ふなばしで、野村誠さんのワークショップを実施していたときや、イベントにP-ブロッに出演いただいたときにも林さんとは面識があったのですが、林さんリードのワークショップは初体験です。参加者は、障害を持つメンバー(20代-50代)とサポートスタッフが半々で約20名。

今年の「紙芝居」は、”巻物”スタイルということで、会場には障子紙が広げられ、アクリル絵の具が用意されます。また、おもちゃや民族楽器などなど、さまざまな楽器がマットの上に広げられ、皆さん思い思いに手にしたりしなかったり・・・。

「いつになったら始まるのかなぁー?」と思っていたら、明確な”開始”の合図も、”終了”の合図もない展開に正直とまどいました。
途中も、林さんからの指示はなし。皆がそれぞれ絵を描いたり、楽器を鳴らしたり、ただ寝っころがっているだけだったり。それがいつの間にか、歌いはじめる人、さらには踊りはじめる人が出てきたり、となんだかわからないうちにすごい盛り上がりに。

後で林さんに伺ったところ、現時点は、2回目の公演に向けたワークショップが始まったばかりで、昨年から継続して参加しているメンバーと新規メンバーのノリに差があるので、参加者の”得意わざ”をよく見たり、参加をすこしずつ促すためのいわば”ネタ出し”の段階なので、あえて構成をしない形態のワークショップにしているとのこと。緻密な観察と配慮によって設計されたゆるさということで、ワークショップリーダーとしての林さんの力量がよく分かるお話でした。

めくるめく紙芝居2007は、来年3月の公演に向けて、ワークショップを重ねていくということです。本番では何がおきるのか、楽しみです。

お忙しいなか、インタビューにお付き合いいただいた井手上さん、小笠さん、平井さん、そして林さん、ありがとうございました!(検証チーム・下山)

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島町映像フェスティバル

島町映像フェスティバル〜映像がつなぐ島町の過去と未来とコミュニティ〜」のモニタリングにうかがってきました。主催するひょうたんからKO-MA!の藤田さん、映画監督の長岡さんにお話を伺いました。

1)近江八幡と島町、権座
2)ほんがら松明ドキュメンタリーとコミュニティ
3)子ども映画ワークショップ原一男ワークショップ

1)近江八幡と島町、権座
近江八幡といっても、本プロジェクトのフィールドは、島町(地元では島学区と呼ばれている)ということだったので、朝近江八幡についたら、藤田さんと待ち合わせの時間まで、近江八幡の旧市街地をチェック!
八幡堀は、一時期水質も悪くなり埋め立ても検討されたけれど、地元青年会議所の声で、再生されたというエピソードから、宮崎駿監督の実写ドキュメンタリー映画「柳川堀割物語」を連想しましたが、奇しくも八幡堀も柳川も荒れたのが昭和45年ごろだそうです。水辺で営まれる暮らしが遠いものになってしまって、大きなものを失くしたような気がしました。ただ、近江八幡の旧市街地は、堀や江戸末期の町並みが素敵な一方、食事ができるお店や土産物屋がほとんどなく、さらには旅館なども見当たらないのが気になりました。

ダッシュで旧市街をチェックし、ダッシュで近江八幡駅に戻り(風情ゼロ・・・)、で藤田さんと合流し、いよいよ「島学区」を案内していただきました。
2006年に「権座水郷コンサート」の会場となった、いまもなお田舟でしかいくことができない田が存在する、「西の湖(にしのこ)」に浮かぶ島状の飛び地「権座(ごんざ)」については、コンサートのサイトが詳しいのでそちらをご覧ください。http://gonza.xii.jp/
この「権座」に連れて行っていただきましたが、開いた口がふさがらないというくらいの見慣れぬ風景でした。チチカカ湖には、浮島の上で生活している人がいるということですが、この「権座」の水田は、びっくり。最近まで、メインの交通手段が「舟」だったという地域は、押し寄せる水のイメージ。琵琶湖の迫力の影響下の地域ということで、自分が育った関東とはまったく違った風景は、強烈に”異文化”を意識させられました。

2)ほんがら松明ドキュメンタリーとコミュニティ
AAF2007参加企画の「ほんがら松明」再生のドキュメンタリー映画を撮影したメイン会場の若宮神社、近くの大嶋神社・奥津嶋神社とご案内いただき、ここでまたびっくり。
大嶋神社・奥津嶋神社は、なんと1800年以上の歴史があるとのこと!「旧市街地」は400年くらいしか歴史がないので、ここ「島学区」のすごさが分かります。そうこの地域は、「田舎」などではないのです!東京の方がはるかに「超ド田舎」(千葉はさらに田舎デス)。「松明」とは、キャンプファイヤーに点火とかするあれではなく、トーテムポールのような巨大なもので、集落の若者が集まってそれぞれの集落で趣向を凝らした松明をつくり、春のお祭りで点火するというものです。なかでも、島町の「ほんがら松明」は、構造が複雑で、点火も難しいために作られなくなり、50年ほど途絶えていたのを今回再生したとのことでした。「ほんがら松明」を再生するプロセスで町のお年寄りが采配を振るい、お祭りの本番までをドキュメンタリー映像とすることによって、さまざまな人の声を集め、人のつながりを再構築することになったとのことでした。コミュニティに丁寧によりそう創造のプロセスは、それ自体が大きなパワーを持つ”場”になるということが再認識させられました。

3)子ども映画ワークショップ
映画監督の原一男さんを講師に迎えた映画ワークショップでは、中学生を中心に、近江八幡のまちを舞台にしたオリジナルストーリーの映画を製作中です。
原さんのワークショップでは、中学生が相手でも、いっさいの妥協がなく、空気がゆるむと原監督の怒号が飛び、子どもたちが経験したことがないような緊張感あふれる現場になっているとのことでした。子どもを対象にしたプロジェクトを手がけた方ならお分かりだと思いますが、現代の子どもはとにかく忙しい。部活・塾・お稽古事などなど。そんな中で、この子ども映画ワークショップは、緊張感あふれる創造の場で、子ども一人ひとりの個性が最大限に活かされるとともに、高度な「チームワーク」が要求される映画作りという創造のプロセスが大きなうねりとなりつつあるこということです。

ほんがら松明ドキュメンタリーと子ども映画ワークショップで共通しているのは、「怒鳴るオヤジ」かも、などというお話を、藤田さん、長岡さんとしました。この「怒鳴る」というのは、個人的な不満の発露などではなく、かたや火を燃やす現場、かたや映画製作の現場と、ちょっとでも気が緩むとと大事故になったり作品ができなくなってしまう危険がある現場の緊張感を高め、関わる人の注意を喚起する行為としてのものです。私たち市民がこのような怒号が飛び交う緊張感あふれる共同作業の現場から排除されてきたのが、現代の歴史ではなかったのか、などということを思いました。すぐれた創造の場を作り出す、ひょうたんからKO-MA!の皆さまの丁寧なマネジメントが際立つプロジェクトでした。

アートプロジェクトは、「地域の人と人をつなぐ」という効果が認められつつありますが、中世からのナレッジが現代までつながる「島町映像フェスティバル〜映像がつなぐ島町の過去と未来とコミュニティ〜」を見ると、「歴史をつなぐ」という役割も非常に重要なものだということが認識されました。

藤田さん、長岡さん、お忙しいところ、ありがとうございました!(検証チーム・下山)

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四国アート88ヶ所&CO.2007

検証チームとして、愛媛県松山市に行ってきました。
8/11は、カコアの理念として重要な繋ぎ手事業である卯之町での「はりあなワークショップ」に参加しました。「はりあなから見た幕末風景」 の一環です。端的に言うと、町並みの美しい古い町で、地元の作家さんが講師になり(写真展も同時開催)ピンホールカメラのWSを行うと言うものです。私とBEPPU PROJECTスタッフもこのWSに参加しました。楽しく、良い経験でした。
地域の方々ががんばっている様子がよく分かり、実現しようとしていることの足りない箇所をカコアがお手伝いするという状況でWSが開催されていました。個人的には、アートによる地域の担い手育成支援事業にも見えました。

8/12は、拠点にしている三津浜を散策しカコアの活動について伺いました。カコアさんは、この他にも様々な事業を県内で展開中です。それら全ては、しっかりとしたマネジメントと、今後のビジョンの元に活動されています。(検証チーム・山出)


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外浜まつり2007

検証チームとして、8月11・12日に島根県隠岐島前の西ノ島にて行われている「外浜まつり2007」のモニタリングに出かけてきましたので、プチリポートです。

今回は、「外浜まつり2007」関係者の皆様に大変お世話になりました。特に、「外浜まつり2007」実行委員長の松新俊典さん、アクアート実行委員長の岡田毅志さんには大変お世話になりました。あらためてお礼を申し上げます。

10・11・12日とアサヒビールの加藤種男さんもいらしており、実行委員長の松新さんとすっかり意気投合した加藤さんはまるで島の住民のようでした。また、AAF企画間交流プログラムとして、岡山よりアーティストの真部さんとNPOハート・アート・おかやま代表の田野さんらがいらしており、岡山でのお話も伺うことができました。

西ノ島は、島根県七類港、鳥取県境港からそれぞれフェリーで2時間ちょっと行った先にある小さな島で、島民は約3,000人、スーパーも1軒しかないところです。島で唯一の海水浴場である外浜海水浴場が今回のメインステージ。初日はまず、この外浜海水浴場での展示とミニビーチバレーボール大会を拝見しました。かわいゆかこさん、田島史朗さん、Dチーム(岡田毅志さん、齋藤隆幸さん、滝本章雄さん、橋本優一さん、山本準さん)、久田多恵さん、真部剛一さんの作品がそれぞれ砂浜と水中に、西村浩一さん、矢野誠さん、桂秀也さんの作品の写真が海水浴場の入り口に展示されています。これらは、アクアート合宿として7月下旬から公開制作されたものです。なかでも田島さんの作品「おもうこと」は、海を少し泳いでいかないと作品にたどりつけないため、水着を忘れてしまった私は、2日目の岡山の田野さんの水着をお借りしてようやくたどり着くことができました。(ありがとうございました!)

また、夕方からはアクアート合宿の合宿会場となっている町研修施設「若者宿」で、AAF2007企画間交流プログラムとして、作家が語る「島と作品・私はこう考えた!(2)〜岡山での活動報告〜」を伺いました。アーティストの真部さんとNPOハート・アート・おかやま代表でAAF2007参加企画「アートリンク・アートパーティ」の田野さんから、岡山での活動報告を伺い、その後バーベキュー。西ノ島にいながら、岡山のお話も伺うことができ、お得な時間をすごすことができました。(検証チーム・蔵本)

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淡路島アートフェスティバル 2007

検証チームとして、8月5・6日の1泊2日で「淡路島アートフェスティバル2007(aaf2007)」のモニタリングを行いました。

今回、淡路島に点在する約10のプロジェクトを制覇することができました。これも、NPO淡路島アートセンターの久保拓也さんややまぐちくにこさん、土井章広さんをはじめ、アーティストの飯川雄大さんや島民の方々が至れり尽くせりのおもてなししてくださったおかげです。本当にありがとうございました。

まず、淡路島アートセンターの拠点といえる「日の出亭」での作品展示を見ました。開放された「日の出亭」は、部屋だけでなく、バスタブは「痕石」という作品の器となり、キッチンはcaféとなり、そのすべてが作品の場として利用されていました。

また、ウェブサイトを使って、島のどこかにある作品の一部や作品の見える風景をアップした「’WWW.DECORATORCRAB.INFO’」というプロジェクトについてアーティストの飯川さんご本人に話を伺うことができました。

このプロジェクトは、aaf2007のテーマ「淡路島アート回覧板」=島全体を使っての作品展示だけでなく、作品とそれをみる人との関係性について表現されていました。ウェブサイト上の画像をもとに作品を探して見つけだす時の感動と発見時の作品への注目への追求と、作品が今現在も島のどこかに存在するという時間を越えた展示のあり方へのこだわりを感じることができました。

イベントとしては、「日の出亭」の斜め向かいにある塩田南公民館で蝸牛車 移動式人形劇「7つ窓」を見ました。

客席は、親子連れと近所のおばちゃん・おじちゃん、人形劇をした「美術生きのこり塾」の塾生約30名も加わり、満員の中で始まりました。

三輪の自転車に乗せられた人形劇の舞台は7つの窓に紙が貼られて、そこにライブペイントで舞台背景が幕ごとに描かれました。また、人形の動きに合わせてその脇でベストビーフ楽団による演奏があり、手作り感のある劇でした。この蝸牛車は、「移動ができて、かつコミュニケーションがうまれるようなイベント」 になるようにとaaf側からの要望を受けて提案されたものでした。

劇中の人形が投げたボールや紙くずなどが実際に客席に投げられたり、劇の合間に映されたOHPのライブパフォーマンスは、茶の葉が使われ、その匂いに誘われOHPを覗き込む方もいました。大人も子どもも五感で感じて楽しめる人形劇となり、大盛況でした。

人形劇は、2008年にプロジェクト開催に向け、「沼島」でも今月18日に開催されます。「アート」という概念がない故に「わかりやすく、安全・安心」な人形劇を使ってアートに親しみ、アートへの積極的な要望が生まれるきっかけづくりとして行われるそうです。

今回のモニタリングでは、淡路島に点在するaaf2007を巡る中で、淡路島アートセンターのスタッフをはじめ、アーティストやaafファンの島民、見学者まで異なる視点からaaf2007について話を伺うことができました。これらの貴重な証言をもとに、検証作業のドキュメントを作成していきたいと思います。(検証チーム・高橋)

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バックナンバー
2008.02.21
AAF2008ネットワーク会議レポート
2007.12.20
AAF2008公開ヒアリング
2007.11.12
AAF2007報告会を開催しました