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「思考の平衡感覚」

AAF学校2010

Asahi Art Festival 2010

アートプロデューサーは企画の実現、施設の運営、団体の継続、どれをとっても、「何をするか」とともに、社会からの「なぜ、アートでなければならないのか?」という疑問に応える能力が求められています。既存のアートの場を飛び出し、社会にアートを開こうとする活動が集うアサヒ・アート・フェスティバルだからこそ、「何を」とともに「なぜ」について応えられるアートプロデューサーの必要性を感じています。この学校は、そうした思いから生まれました。

アートプロデュースの現場では、実践的な作業のノウハウも必要になりますが、それと同じほど、現代社会の中でアートの可能性をどのようにとらえているのか、またその可能性を社会のいかなる領域に、いかにして開いていこうとしているのか、そういった「基本姿勢」がきわめて重要になります。こうした基本姿勢が確立されていなければ、起こりうるさまざまな状況と向かい合い、自身の行為の必然性を説得力をもって主張できなくなるからです。今年度は、「思考の平衡感覚」と題して、アーティストやアートNPOのエンパワメントを目論みます。

■料金:各回2,000円/学割1,500円(全二回)
■会場:アサヒ・アートスクエア
(〒130-0001 東京都墨田区吾妻橋1-23-1 スーパードライホール4F)
■申込:アサヒ・アートスクエア事務局 AAF学校係
E-mail  aafs@arts-npo.org 
*①名前、②連絡先、③参加日程をお知らせください。
*E-mailの件名を「AAF学校参加申込み」としてください。 
*お送りいただいた情報は目的外に利用いたしません。

プログラム詳細

会期

■AAF学校東京校
8月23日(月)18:00~20:30
9月13日(月)18:30~20:30
※詳細はお問い合わせください。

会場

アサヒ・アートスクエア(東京都墨田区吾妻橋1-23-1 アサヒスーパードライホール4階)

イベント情報

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〈オリエンテーション〉
日時:2010年8月23日(月)18:00~18:25
昨年開催したAAF学校を振り返りつつ、今年度のAAF学校の目論みを紹介する。
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〈第一回〉
「マークに聞く、アーティスト共同体の運営の秘訣とアートの可能性」

■日時:2010年8月23日(月)18:30~20:30

■レクチャラー:マーク・テ(Mark Teh)アーティスト/ファイブ・アーツセンター

■主旨:マレーシア・クアラルンプールに活動の拠点を置くアーティストとプロデューサーの共同体である、ファイブ・アーツ・センターは、昨年設立から25周年を迎えた。その活動は、演劇やダンス、音楽、ビジュアルアート、児童劇などさまざまな領域におよび、かつそれらプロジェクトは多様な背景をもったプロデューサーたちによって運営されている。日本を含むさまざまな国の支配と影響を受け、マレー系、中華系、インド系の3民族をはじめとする多民族国家・多言語社会であり、マレー系を優遇するブミプトラ政策など、それぞれ民族間の交流が必ずしも活発には行われていないモザイク国家マレーシアにあって、社会的〈境界〉を軽やかに越境するアートの意味は大きい。
今回のAAF学校では、越境するファイブ・アーツ・センターの若きメンバーであるアーティスト、マーク・テ氏をお招きし、芸術共同体の長きに渡る活動継続の秘訣について伺うとともに、彼自身のアーティストとしての活動や社会的な存在意義についてお話しいただく。また、作品を創作するのみならず、オルタナティブ・メディアの番組プロデュースやリサーチャーとしての活動などアートの枠にとらわれないアクティブな活動をするそのモチベーションを紐解き、画一化されないアイデンティティについても考察する。

■形式:最初マークさんの60分程度のプレゼン(通訳含むため実質40分)があり、その後、樋口が質問する形で進める。

■プロフィール:マーク・テ
Five Arts Centerメンバー。
演出家、パフォーマー、リサーチャー、教育者。
マレーシアの歴史や記憶、若者の問題に関するプロジェクトを通して社会的な当事者性をテーマにした活動が特徴的である。
2002年以降、コミュニティベースのアートプロジェクトを運営。デザイナーや映像作家、造形作家といった複数のアーティストとのコラボレーションによるパフォーマンス作品やインスタレーションを手がけている。
2005年には、東南アジア各国から招聘されたアート・アクティビストたちとともに、10日間に渡り交流するアジア・ユース・アーツモールのキュレーターのひとりに抜擢されるなど、国際的にも注目された。
2008年、マレーシアにおいて1948から1960の12年間繰り広げられた、極左派による政治運動を読み直した「EMERGENCY FESTIVAL!」を共同開催し、軽んじられがちなマレーシアの歴史を研究したドキュメンタリー演劇作品「Baling」と「Dua, Tiga Dalang Berlar」を上演した。この一連のドキュメンタリー・プロジェクトでは、その他にも実験映像作家であるファミ・レザのカルトフィルム「10Tahun Sebelum Merdeka(独立十年前)」「Revolusi ’48」をプロデュースするなど、12にものぼるパフォーマンス作品やプレゼンテーション、プロジェクトに参加している。そして、この際に、1948から1960の間に繰り広げられたマレーシアの文化芸術の歴史を調査、マレーシアにおいて最も注目されている批評家や映像作家、パフォーミング・アーティストたちを特集している。
2009年のプロジェクト「Gostan Forward」では、コンテンポラリーダンス・アーティストのパイオニアであるマリオン・ドゥクルーを迎え、彼女の過去30年間の主要な作品を回顧するレクチャーパフォーマンスを演出した。
政治的かつ文化的な幅広い社会的問題にフォーカスした番組「The Fairly Current Show」「That Effing Show」をウェブテレビ「PopTeeVee」(www.popteevee.net)上で企画するほか、若者向けオルタナティブ・メディア「PopIN」のクリエイティブ・プロデューサーも務めているほか、サンウェイ・ユニバーシティ・カレッジのコミュニケーションデザイン学部でパフォーマンス&メディアの教鞭を取っている。


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〈第二回〉
「アーティストの労働と権利を考える」

■日時:9月13日(月)18:30~20:30

■対談:吉澤弥生(芸術社会学者/NPO法人recip)、藤井光(アーティスト)

■主旨:
2003年アヴィニヨン・フェスティバル(仏)がストライキで中止されたことは記憶に新しい。このとき大きな争点となったのは、アンテルミタン―自営でもなく、有期/無期の給与所得者でもない、断続的intermittentに雇用される労働者―に関する制度の変更だった。その多くがアンテルミタンである舞台芸術に携わる芸術労働者(アーティストや技術者など)がその制度変更に反対し、ストライキやテレビの生放送をジャックするといった大規模な労働運動を巻き起こしたのである。この運動を期にパリでは、従来の労働組合とは異なる形で、個人の権利意識や自らを守る智恵やスキルを共有するための芸術労働者の連帯が生まれ、活動拠点「CIP」も創設された。
今回のAAF学校では、旧来の雇用形態にとらわれない多様化する働き方やライフスタイルを選択した芸術労働者たち(アーティストやアートプロデューサー、アートNPO、技術者など)が、個人の権利意識を自覚し、自らを守るスキルを共有するための方法、また組合にとどまらない連帯や運動の可能性などについて考察する。

■形式:最初、吉澤さんの20分程度のプレゼン(フランスで調査してきたことなど)があり、簡単に15分程度、藤井さんの活動紹介がある。その後、双方に質問しあう形で対談をする、プレゼンで足りない部分は対談で補足する。

■プロフィール
吉澤弥生(よしざわ・やよい)
大阪大学大学院GCOE特任研究員/NPO法人地域文化に関する情報とプロジェクト[recip]代表理事
1972年生まれ。大阪大学大学院修了、博士(人間科学)。専門は芸術社会学。労働、政策、運動、地域の視座から現代芸術を研究。近著に「文化概念の形成-R.ウィリアムズ『文化と社会』」(『文化の社会学』世界思想社、2009)、「新世界『ブレーカープロジェクト』の軌跡」(『アートマネジメント研究』10、2009)、「妄想のパブリックアート@御堂筋」、レポート「ソーシャルメディア―社会をひらくメディア/媒介する社会」(ともに『VOL04』以文社、2010)など。

藤井光(ふじい・ひかる)
1976年生まれ。美術家・映像ディレクター。パリ第8大学美学・芸術第三博士課程DEA卒。1995年渡仏。フランスでメディア・アーティストとして活動を始めるが、2005年帰国以降、現代日本の社会政治状況を直截的に扱う表現活動へと転換。社会運動と芸術の関わりについて制作および研究を行なっている。山口情報芸術センター(YCAM)や市民メディアセンターMediRでは、一般市民を対象にした映像制作ワークショップを通して映像メディアの民主化に努める傍ら、アーティストのための芸術支援活動Artists' Guildに参加。『吉原治郎賞記念アートプロジェクト』(大阪府現代美術センター 2007)、『POINT展:日韓若手アーティスト・批評家交流展覧会』(ソウル 2008、京都2009)『リフレクション』(水戸芸術館, 2010)等に出品。

お問い合わせ

アサヒ・アートスクエア事務局AAF学校係
tel: 090-9118-5171
※火曜日事務局定休・営業時間10:00~18:00

電車でのアクセス

東京メトロ銀座線「浅草」駅より徒歩5分
都営地下鉄浅草線「浅草」駅より徒歩10分
東武伊勢崎線「浅草」駅より徒歩6分

主催

アサヒ・アート・フェスティバル実行委員会

共催

NPO法人 アートNPOリンク

団体名

1315