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交流プログラム 2012.02.15

2011交流支援プログラムレポート04 「ポータブル! マイクロ・メッセ in 汐待亭」


AAF参加団体、ネットワーク団体の担当者が交流する「地域間交流支援プログラム」。それぞれの現場やまちの空気にふれながら、たがいの現状をゆっくりと話し合い、アイデアやノウハウの交換を行うことができるように、と始まりました。現在では、新しい視点を獲得することで、あるいは別の視点が持ち込まれるによって、これまでにないプロジェクトが立ち現れようとしています。
今回のレポートは「路地と人」の大村みよ子さんです。

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<レポート>
2011年7月23日から25日に行われた映像発信てれれ主催の夏合宿【2011あーねこーね塾『地域に種まくメディア』】に「路地と人」から2名が参加した。
場所は広島県尾道市瀬戸田町にある高根島(こうねじま)と生口島(いくちじま)。
新宿から尾道港までは高速バスで約10時間、そこからさらに40分ほど船に乗ると生口島の瀬戸田港へ到着する。合宿所あーねこーね塾のある高根島は隣の島だが、大きな橋が架けられており歩いて行くことが可能だ。
2つの島を結ぶ鮮やかな黄色の橋は、この島の主力産業がレモン栽培であることを物語っている。
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合宿は2泊3日の日程で行われた。
1日目2日目は今回の合宿の主な目的である「メディア・コンテ」のワークショップ。「デジタル・ストーリーテリング」という手法について学び、実際に短い映像作品を制作・鑑賞した。「路地と人」は最終日25日の汐待亭でのイベントのみの企画であったが、2名とも他の合宿参加者と同様にワークショップへ参加し映像作品を完成させた。
また、午後の自由時間には汐待亭の下見、イベントの準備と告知を実施した。
(「デジタル・ストーリーテリング」について、また、1日目2日目のワークショップの様子については映像発信てれれの報告を参照されたい。http://terere.jugem.jp/?eid=184

最終日、25日。早朝から生憎の雨模様。
私たちがお借りした汐待亭は生口島・瀬戸田港の近くのしおまち商店街の一角にある。
全長約600mの古い建物も多く残る美しい商店街だが、扉を閉めたままの店舗も目立つ。他所の土地から来た者に対してオープン且つフレンドリーな印象がある商店街だけに残念だ。
汐待亭は元郵便局の母屋だった建物で、平屋建ての天井からはかつてここに暮らした女性が嫁ぐ際に乗ってきた籠がぶら下がっている。
普段は地域の交流スペースとして不定期に利用しているということを合宿前に聞き、私たちはここに合宿参加者と地域住民をつなぐ1日限定のサロンを作りたいと考えた。
サロンの内容は『ポータブル!マイクロ・メッセ』と『カフェ』のふたつ。
『ポータブル!マイクロ・メッセ』は、カバンに入る程度の小さな作品やポートフォリオを持ち寄って、それを見せ合いながら話しをしたり聞いたりする、路地と人で行っているイベントのひとつである。
『カフェ』では「てれれ」の名前の由来になっている南米のお茶・マテ茶と、瀬戸田レモンを漬けたハチミツをかけたかき氷を提供することにした。

shiomachi1.jpegのサムネール画像
午前10時、外壁に【マテ茶】と【かき氷】の旗を取り付けてサロンはオープン。 しばらくすると雨も止んだ。
『マテ茶&かき氷カフェ』は商店街撮影のワークショップ(講師:下之坊修子/映像発信てれれ)受講者のサポートの役割もある。
午前中は島を訪れた観光客へ「てれれ」の映像作品や「路地と人」の活動を紹介したり、近隣の店の方からはこの島や街の歴史などを伺うことができた。
午後からは商店街の方々にも手作りの品々を持ち寄っていただき『ポータブル!マイクロ・メッセ』を行った。

思い出のネクタイを再利用して作るヘビのおもちゃ、ラグラスの穂で作る小さなネズミ、海外で暮らす孫の為に作ったひらがなのサイコロ等...愛情あふれる手作りの品にはそれぞれに興味深いストーリーがあり、見るだけでなく話しを聞くのも楽しい。商店街の方を講師に突然始まった講習会も嬉しいハプニングだった。
ビデオカメラを通して商店街を見るワークショップに「モノ」を介したコミュニケーションが加わることで、合宿参加者の島への理解が一層深まったのではないかと感じている。
「本家」以上の盛り上がりをみせ『ポータブル!マイクロ・メッセ』及びこの合宿の全てのプログラムが終了した。
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アーティスト同士の交流に重きをおいた「路地と人」での『ポータブル!マイクロ・メッセ』とは違った面白さをこの島で見つけられたことは、私たちにとって大きな収穫であり今後のイベントにも活かしていきたいと思う。
そして、今回の合宿のテーマ「地域に種まくメディア」のように、あの日汐待亭で蒔いた種から新しい芽が出てくれれば幸いである。

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<開催概要データ>

[企画名]ポータブル!マイクロ・メッセ in 汐待亭
[実施日]2011年7月25日(月)
[招聘者]映像発信てれれ【大阪府】
[訪問者]大村みよ子、菊川優子(路地と人)【東京都】

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<タイムテーブル>
会場:汐待亭(広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田 しおまち商店街内)
10:00~12:00 商店街撮影のワークショップ(講師:映像発信てれれ・下之坊修子)受講者       の休憩所となる「かき氷&マテ茶カフェ」を、
       また、商店街や観光客の方に向けて映像発信てれれの作品と路地と人の活動       を紹介した。
12:00~13:00 WS受講者とともに昼食    
13:00~13:30 午後の撮影開始 
13:30~     商店街の方を交え合宿期間中に制作した作品の上映
14:00~15:00 合宿参加者と商店街の方を交えて「ポータブル!マイクロ・メッセ」
15:00           終了

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8-06.jpegのサムネール画像
<執筆者プロフィール>
大村みよ子/路地と人
東京都出身 武蔵野美術大学彫刻学科卒
2010年1月より共同で路地と人の運営を始める。
立体を中心とした作品の制作も行っている。