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レポート 2010.07.22

AAF Café vol.6 in 三国湊 レポート

先ほど開催された福井県坂井市三国町、三國湊座でのAAF Café 。
AAF実行委員会と共催となったNPO法人三国湊魅力づくりPJの吉村恵理子さんがレポートを寄せてくださいました。NPO法人三国湊魅力づくりPJはAAF2010に「三国湊の路2010」で参加、AAFネットワークの一員でもあります。

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7月10日(土)に開催されたAAF cafeの地方版「AAF cafe in 三国湊」。
ゲストにお招きしたのは、徳島県神山町からNPO法人グリーンバレー理事長大南信也氏、東京都からP3 art and environment代表、Asahi Art Festival事務局長でもある芹沢高志氏。「地域におけるアートプロジェクトがその地域を果たして前向きに変えて行くことができるのか。」という大きなテーマのもと、様々なお話をしてくださいました。地元の方のみならず、県内外からも約30名の方が参加くださいました。

mikuni5.jpgmikuni3.jpgのサムネール画像

大南信也氏は、「世界の神山~人をコンテンツにした創造地域づくり~」をタイトルに、以下のテーマについてこれまでに手がけてきたプロジェクトを例に挙げながら説明くださいました。
【ミッション】
日本の田舎をステキに変える
【ビジョン】
「人」をコンテンツにしたクリエイティブな田舎づくり・多様な人の知恵が融合する場「せかいのかみやま」づくり
「創造的過疎」による持続可能な地域づくり

神山のまちづくりにとって、「"アート"はツールだ」と言い切る大南氏。「しかし、"アーティスト"はツールではない。神山にとってとても大切」と付け加える言葉のとおり、アートを介して集まってきた人たちは、「神山」の人たちの暖かな支援と交流で神山の魅力に惹かれ、年々その数を増やしています。また最近では、多くのアーティスト、作品に触れてきた地元のおばあちゃんが、来街者に作品の解説をするようになったといったエピソードも紹介されました。
また、神山アーティスト・イン・レジデンスがきっかけとなり、ワンコイン(500円)持参の森づくりにとりくみ、「そこにある誰かの山」から、「みんなの山」へという価値観の転換をはかったり、50年後に神山がどうあって欲しいかというビジョンから逆算し、空き屋+商店街活性化+若い世代への積極的な移住支援を組み合わせた活動もされています。

芹沢高志氏は、自ら総合ディレクターをつとめた「温泉混浴世界--別府現代芸術フェスティバル2009--」を例に挙げながら、地域とアートの結びつきについてお話くださいました。
「アートの力と、場の持っている力をいかにうまく結び付けることができるか。大南氏はアートはツールだと言い切ったが、実はこの問題は非常に難しいところだ。地域とアートというと地域振興が前面に出過ぎ、アーティストは地域を盛り上げるための道具じゃない、いや、道具にもならない作品はそもそも力もないのではないかという意見もある。アーティストは、これらの意見にめげてしまっても仕方がない。両方がそれぞれを尊敬しあいながらいいマッチングを探していくときがきている」。さらに、「アートとは何か、デザインとどう違うのかという問いはいつも議論されることではあるが、アートは問題を発見させ、デザインは問題を解決するというのも1つの見方だ」。そして「三国湊は歴史的なものからはじまって場と人のポテンシャルはとても高いと感じた。それをどう発現させていくのかという時に、アートは、有効な働きかけをしてくれるのではないか」と締めくくられました。

mikuni2.jpgmikuni1.jpg

三国湊の「地」の力と「アート」の持っている力が重なり合い、「前例がないからやらないのではなく、前例がないから時代を動かすチャンスなんだ」と前向きに行動をおこし、未来を見据えた神山のように、アートが根付き、人も根付いていくプロジェクトになっていければと思います。