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交流プログラム 2009.09.08

交流支援プログラムレポート4 「つくりてをつくる!」

各地域間の自発的な交流を促すために、AAF2006より実施している「地域間交流プログラム。各地の現場やまちの空気にふれながら、担当者同士あるいは実行委員と担当者がお互いの現状をゆっくりと話し合い、アイデアやノウハウの交換を行う、交流の場が全国各地で生まれています。AAF2009の交流支援プログラムレポート第4弾は、「空間実験室」(青森)と「ハートアートおかやま」(岡山)との交流企画をお送りします。  

===================================================================青森市古川にて、継続的な活動を続けている「空間実験室」の一室を宿件アトリエとして貸して頂き2週間滞在し、実験室のサポート、県内の芸術関係施設の見学、運営している方のミーティングへの参加等をはじめ、自らも何をすべきか考え、実行していく企画。 
毎朝近くの銭湯と市場に出かけ、おにぎり名人横山さんのおにぎりで一日が始まる。戦後に出来たこの市場は、大型スーパーや、新しい市場の登場で客足が遠のき、昔ながらの常連客が中心となっていた。ここでは、青森の食文化のリサーチを行ったり、ハートアートおかやまが昨年取り組んだモモピク(桃のピクルス)を試食して貰い、意見を頂いた。数日関わっていく中で、空間実験室の廃材と、市場の包み紙でつくった"ランチを持ち、市場オリジナルのお弁当を作る作品も制作した。 
毎日、市場から帰ると、空間実験室のリノベーション作業が始まる。大学生や家具職人、近所の子ども達が入れ替わり立ち寄り、日々空間が変化していく。昨年作ったばかりのキッチンが、躊躇なく取り外され、その30分後にはいとも簡単に簡易カウンターが出来上がった時には感動であった。 実験室に来る人たちの幅広さに驚いた。
一昔前、実験室のある通りを遊び場としていた人達が親の世代となり、その子どもが来て木を切っている。近所のお好み焼き家のおばちゃんや、定年後からクレヨン画を描き始めたおじいちゃんが作品を発表しようと展示説明会に参加していた。 最終日、まだ改装中の実験室を掃除し、架空の居酒屋「竜平」を一日だけオープンさせた。この2週間、自分も一員としてリノベーションに関わった空間が、交流の場となった。 

●現場で感じたこと 
日沼智之氏との会話で、「アートプロジェクトが終わった後、町はどうなっていくのか?」といった内容のものがあった。個と個の関係性から作品を制作するアートリンクプロジェクトにおいて、展覧会が終われば2人の関係は終わってしまうのかというとそうではない。プロジェクトが中心になるのではなく、そこに居続ける事が大切なのだと実感した。居続けるからこそ、多様な人が関わり続け、信頼関係が積み重ねられて行く。 岡山へ帰ると、アートリンクプロジェクトの展示が控えている。今年は、展示会場が白石島と真鍋島で行われる。個と個を飛び越えて、島の人達との交流へとひろがりが予想されるが、2週間の青森滞在を経て、自分の居場所である岡山で何が出来るか楽しみにしている。 

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<企画概要> 
企画名:「つくりてをつくる!」(岡山→青森) 
実施日:2009年6月7日(日)〜20日(土) 
企画者:空間実験室(青森)、ハートアートおかやま(岡山) 

<タイムテーブル> 
午前、生鮮市場での交流(全日) 
午後、空間実験室サポート(全日) 
8日(月)19:00-ArtiZAN会議に出席 10日(水)8:30-青森国際芸術センターボランティア、青森県立美術館見学 
13日(土)13:00-15:00 展示参加者説明会、岡山の活動紹介 
14日(日)13:00-15:00 展示参加者説明会、岡山の活動紹介 
18日(木)完成した「ランチBOX」とモモピクを持って市場に行く 
19日(金)18:00-居酒屋「竜平」オープン 
20日(土)実験室メンバーと共に、青森からAAFグランドオープンに参加 

<執筆者プロフィール> 

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湯月洋志(アーティスト/アートリンクセンタースタッフ) 
1982年広島県生まれ。現在岡山市在住。 2006年から継続的にアートリンクプロジェクトにアーティストとして参加し、2008年からは、アートリンクセンターのスタッフとして活動中。