AAF2008記者発表会&シンポジウムを開催しました!
5月23日アサヒ・アート・フェスティバル2008の開催を6月に控えて、記者発表会と公開シンポジウム「アートが社会のヴィジョンをひらく」を開催しました。
記者発表会では、記者の方々をお招きし、AAF2008参加団体であるWATARASE PROJECTの皆川さんはじめ、関係者からご挨拶と、今年のテーマ「アートツーリズムでいこう」と、全国各地にひろがる参加団体のプログラム紹介などAAF2008についてのプレゼンテーションをさせていただきました。
記者発表会終了後、休憩をはさんで公開シンポジウム「アートが社会のヴィジョンをひらく」を開催しました。このシンポジウムは、第7回となるAAF2008(会期:6月14日—9月7日)の開幕に先立ち、現場で活躍するアーティストやアートプロデューサーを迎え、これまでのアートと社会を結ぶ活動の歴史を振り返ると共に、今後さらに加速するであろうこうした動きの可能性を探ることを目的としたものでした。
アートを社会に開き、アートを通してさまざまな課題に向き合おうとする動きは90年代半ばから顕著になり、最近は特に市民が主体的に展開する活動に地域活性の面からも注目が集まっています。アサヒビールと全国のアートNPOや市民グループがゆるやかに連携して2002年にスタートしたアサヒ・アート・フェスティバルは、そうした動きと呼応するかのように、全国各地のアートプロジェクトと、その実現のために活躍する多くのアーティストやスタッフの方々との出会いを重ねており、AAFが開催7年目を迎えたことをきっかけとして、これまでとこれからのアートと社会の関係性やあり方をとらえ直す機会として、このシンポジウムが企画されたのです。
パネリストとして、以下4名の方々に登壇いただきました。
足立智美(パフォーマー/作曲家)
熊倉純子(東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科准教授)
田野智子(NPO法人ハート・アート・おかやま 代表)
藤浩志(美術家)
また、AAF事務局長の芹沢高志がモデレーターをつとめさせていただきました。
パネリストの方々には、それぞれの活動の80年代、90年代、そしてここ10年間を振り返っていただきながら、そこに社会からどのような動きや力が加えられたのか、あるいは自らどのように具体的な提案を行ってきたのかを中心にお話しいただきました。
4名の方たちに共通したものとして感じられたのは、「この10年間で「アート」という言葉を取り巻く環境が大きく変わってきた」という実感でした。
これは、1998年にNPO法が施行されてからちょうど10年が経ち、その間にアートNPOが全国各地で設立され、また、先進的な企業メセナの活動が広がったことも大きく寄与し、これまでと違った独自の動きをそれぞれに牽引したことが影響したといえるでしょう。こうしたことを考えると、アートが社会のヴィジョンをひらいたのではなく、社会がアートのヴィジョンをひらいたともいえるのではないでしょうか。
そしてこれからの10年。社会は驚くべき速さで変化しています。こうした変化にアーティストがどこまでついていっているかは別としても、この先にはあたらしい価値観がひろがっています。一般論で話すのではなく、地域ごとの「言葉」で話す、いわばホームドクターのような役割を担う市民たちが、アートと社会をつなぐ「つなぎ手」となり、アートと社会、その2つの可能性をひろげていくための大きな力となるのではないか。
それぞれの立場から感じてこられたこれまでの10年間のお話の中に、これからの10年についての大きなヒントが隠されているように感じらる刺激的なディスカッションになりました。到底2時間では語り尽くせない内容でしたので、この続きをまたどこかで企画できたらと思っています。
ご来場いただきました皆様、パネリストの皆様、本当にありがとうございました。