各地域間の自発的な交流を促すために、AAF2006より実施している”地域間交流プログラム”。
各地の現場やまちの空気にふれながら、担当者同士、あるいは実行委員と担当者がお互いの現状をゆっくりと話し合い、アイデアやノウハウの交換を行う 交流の場が全国各地で生まれています。AAF2008の交流支援プログラムの第5弾として、「 アート屋台プロジェクトin 仙南」の海子さんによる交流プログラムレポートをお送りします。
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去る9月13日〜14日、AAF交流支援プログラムである「アート屋台プロジェクトin 仙南meetsArt!Port!Onahama」への参加のため、福島・いわきの「Art!Port!Onahama2008」の会場に行ってきました。
早朝宮城を出発し、小名浜に到着。挨拶もそこそこに、スタードームの組み立てを開始。材料は「小名浜の竹を使用したい」とのご希望から、事前に製作のコツや道具を提供し、この日の為に準備をお願いしていたものです。できあがった部品を見ると実に丁寧な仕上がりで、そのかいあって仙南のドーム棟梁の元、無事に立ち上がりました。
さて、今回の企画は「交感書道屋台」というもので、今までのワークショップ形の屋台とはひと味違う試みです。白うちわに自分の「一字」を書き、代わりに誰かのうちわ作品を持ち帰る、というシンプルなものですが、まさしく人の出会いと触れ合いの接点に焦点をあてたものです。建てたドームの中にはあらかじめスタッフやアーティストが書いた作品50点あまりをセットして準備完了。果たして意図は伝わるのか?うまく「交感」されていくのか?期待と不安が高まります。。しかし杞憂もつかの間、通りすがりの親子が最初の団扇を手にすると次々と回転し始めました。「自分のを持ち帰るんじゃないの?」と戸惑う声もありましたが、一度主旨を理解されれば、自分の団扇が誰にわたるのか気になって何度も足を運ばれたり、皆さん楽しんで参加して頂きました。しかしどんな一字が人気があるのかは全くの未知なる世界です。(中には説明用に飾っていた「無料」の一字の団扇を持ち帰られた方も!)つくづく出会いとは妙なるものかな…。

結局、実行委員会で用意した550枚は2日間でなくなってしまいました。この小気味よい展開は大変に痛快なもので、想いを書の一字に託す、まさに一期一会の場に立ち会うような感慨を持ちました。
思えば、このような企画自体、AAFでの交流が無ければ生まれなかったでしょう。その出会いの形がそのまま企画に昇華したとも言えます。その結果、参加した私たちにとってもアート屋台のコンセプトを研ぎ澄ます良い機会となりました。
今回は断片的でしたが、Art!Port!Onahamaのスタッフの士気の高さ、規模、運営などには驚きました。土壌は違うものの同じ生活者として、アートを介して街とどう向き合うかを同じ目線で考え、企画を作り上げたこと自体が何よりの成果です。実行委員会の皆さん、アサヒビール芸術文化財団の皆々様、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
さて、次はいよいよ私たちの番です。紆余曲折ありましたが、ようやくの本番です。今回手元に残った団扇を使って、10月11日・13日、宮城でも「交感書道」をします。小名浜の方が書いた一字が仙南の誰かの手に渡ります。ご期待ください。

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☆開催概要データ
[企画名]アート屋台プロジェクトin 仙南 meets Art!Port!Onahama
[実施日] 2008年9月13日(土)・14日(日)
[招聘団体]アート屋台プロジェクトin 仙南(宮城県)
[会場]小名浜港アクアマリンパーク4号倉庫(Art!Port!Onahama本会場)前
[タイムテーブル]
9月13日(土)
10:30〜12:00 小名浜産の竹製スタードーム作り
12:00〜16:00 交感書道屋台開店。
9月14日(日)
10:00〜16:00 交感書道屋台開店。
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<執筆者プロフィール>
海子揮一
建築家・アート屋台プロジェクト代表。海外放浪の後、設計活動を開始。独立後、ハコモノ行政へ反発する住民団体との関わりをきっかけに、人と建築と街の境界にあるものをテーマに探求を続けている。
各地域間の自発的な交流を促すために、AAF2006より実施している”地域間交流プログラム”。
各地の現場やまちの空気にふれながら、担当者同士、あるいは実行委員と担当者がお互いの現状をゆっくりと話し合い、アイデアやノウハウの交換を行う交流の場が全国各地で生まれています。AAF2008の交流支援プログラムの第4弾として、「 アート・ミーツ・はた 2008 in ぬの」の濱田さんによる交流プログラムレポートをお送りします。
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「アートと地域資源」が混じり合う多彩なプログラムの中、布中学校(休校中)の職員室でトークセッションが行われた。
開催地区は、都市部に(から)遠くいろんな制約のある過疎集落。 今年始めての開催となった「アート・ミーツ・はた 2008 in ぬの」において「地域資源とアートの関係をさぐる」と題しトークセッションを開催しました(8/24)。
招聘者の松新氏は、外浜まつりの実行委員長。同じく岡田氏は出品作家でありアートマネージャー(2008年度)。立場は違えど「外浜まつり」を「創る」張本人に、どうやって「場」が出来ていったのか?それぞれの思いと関わり方を語って頂きました。
岡田氏の視点や手法により、対象に新たな捉え方を提示していったこと、松新氏のアーティスト(作家)へのイメージが変化していったこと、そうやってコミュニケーションの質が高まり、新たな出来ごとに繋がっていったこと…など、たくさんのエピソードを聞け、今後の当地域での活動にたくさんの示唆を頂きました。 ゲストの真部氏には「真鍋島」での「高齢者とアーティスト」のリンク活動を紹介して頂き、アートがいかに日常や個人と融合していったのか、また日常にひそむアート性がいかにあぶり出されていったのか…そのプロセスを如実に垣間みることが出来ました。
地域(人)と資源(もの・こと)の間に「アート」を置くことが、日常の底上げに寄与することを改めて実感することとなりました。 またモデレータ・芹沢氏の軽やかな進行によって、地元に住む福祉関係者から、アートの持つ視点・方法の素晴らしさを導入するには?というアートウェルカムな発言や、過疎地域で「アートトーク」をすることの意義を切々と語ってくれた教育関係者など、当該地域でのニーズやウォンツの一端を導いて頂きました。アートは身近じゃないけど「変わりたいと思っている人」には「アートが有効だ」との思いを強くし、今後の活動の着想が広がりました。

校庭では、今年休校となる布小学校の19人(全児童)が自分たちの好きな布地区をモチーフにデザインしたTシャツのお披露目。

小学校・中学校がなくなる中、大きなコミュニティのひとつ神社では老若男女が交流した。
<開催概要>
[企画名]「地域資源とアートの関係をさぐる」
[実施日] 2008年8月23日(日)
[招聘者]松新俊典、岡田毅志(外浜まつり)
[タイムテーブル]
8/23・17:00〜8/24・14:30:自由行動 ※招聘者には、特定のプログラムに参加頂くのではなく、会場の様子や、周辺地区の様子を自由に見て頂いた。
8/24 15:00〜16:30:トークセッション「地域資源とアートの関係をさぐる」 会場:土佐清水市立布中学校 職員室(休校中) 第一部:「アート・ミーツ・はた 2008 in ぬの」、「外浜まつり」、「アートリンク」の事例報告をそれぞれ行った。 第二部:ゲストによる事例をふまえたトークセッション、会場聴衆者からの質問、意見交換などを行った。
<執筆者プロフィール> 濱田竜也(はまだたつや)
1971年高知県中村市(現・四万十市)生まれ。 「地元コーディネーター」の立場で地域活性化業務を手掛ける中、過疎の進む高知県幡多地域に「アートが有効!」と、はれんちしまんとプロジェクトを結成(2007年11月)。 現在、高知県立美術館との協働プログラム、学校へのアーティスト派遣プロデュースなどを実施中
各地域間の自発的な交流を促すために、AAF2006より実施している”地域間交流プログラム”。
各地の現場やまちの空気にふれながら、担当者同士、あるいは実行委員と担当者がお互いの現状をゆっくりと話し合い、アイデアやノウハウの交換を行う交流の場が全国各地で生まれています。
AAF2008の交流支援プログラムの第3弾として、外浜まつりの岡田毅志さんによる交流プログラムレポートをお送りします。
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2008年8月9日(土)日本海は隠岐、西ノ島で、外浜まつり2008のメインプログラムが開催されている最中、
AAF交流プログラムとしてゲストトーク「地域資源ってなんだ?」を実施しました。
招聘者は濱田竜也さん。彼は高知県土佐清水市で実施する「アート・ミーツ・はた 2008 in ぬの」の地元コーディネーターです。また岡山県の「アートリンク・アートパーティー」から代表の田野智子さんもゲストとしてお招きしました。ともに中国四国地区であり海に関係する地域性がきっかけとなり、この企画に結びつきました。9日の夕方から、お二方には、それぞれの活動の事例紹介をしていただきました。

田野さんからは岡山での活動がアートリンクセンター開設へとつながり、さらにアートのみならず商店街との連携などそこから新たなつながりが生まれていると紹介頂きました。濱田さんからは今年はじめて実施となる「アート・ミーツ・はた 2008 iin ぬの」立ち上げのいきさつと、その具体的な運営方法について紹介頂きました。
離島である西ノ島の活動は他の地域との接点が不足しがちになります。しかしその土地でそのタイミングでしか起こりえない出来事がどれほど大切なことか、その重要性を語って下さったと感じました。

撮影:西村浩二
この日を含め、お二方には3泊4日のスケジュールで滞在していただきました。
これはトークだけではなく、生の外浜まつりを体験していただき、より本質を感じていただくためと、逆に我々が外部の方と行動をともにすることで、自分たちの現状を客観視し、今後どう展開すべきなのかを考えていく示唆を頂くためでした。
お二方とも、翌日10日夜の大交流会「外浜まつり直会(なおらい)」もご参加頂き、住民や関係者としっかりと話し込んで下さいました。こういった刺激は一地域で活動していても、常に他地域、特に本土との関係を意識するいい契機となりました。ほんとうにありがとうございました。
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[企画名]地域資源ってなんだ?
[実施日]2008年8月9日(土)
[招聘者]濱田竜也(アート・ミーツ・はた2008 in ぬの【高知県】)
[ゲスト]田野智子(アートリンク・アートパーティー【岡山県】)
[タイムテーブル]
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8/8 夕方
濱田さん、田野さん現地入り。関係者と共同生活開始。
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8/9
9:30〜12:00 ワークショップ「世界に1枚のTシャツ2」見学。
会場:西ノ島中学校
午後 「西ノ島アートツアープロジェクト」会場視察。
会場:外浜海水浴場及び周辺
19:00〜20:00 ゲストトーク「地域資源ってなんだ?」
会場:若者宿(町研修施設)
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8/10
8:30〜13:00 島内視察。
18:00〜 「外浜まつり直会(なおらい)」参加
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8/11
10:20 濱田さん、田野さん本土へ出港
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※全日程を通して、随時関係者とコミュニケーションを取っていただき、ご意見を頂く。
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(執筆者プロフィール)
岡田毅志
美術家。京都市立芸術大学大学院修了。外浜まつり2008では参加アーティストであり、アートマネージメントを担当。京都市在住。