コラム各地からの「もの」便り
vol.19
『おやつという仲間。』
おやつ。それは、めくるめく紙芝居にとって絶対に外すことの出来ない大切な仲間です。
毎回ワークショップ後半になると、テーブルいっぱいにおやつがバーッと広げられます。おやつの時間になるとみんな一旦手を休めます。それまで筆を持って熱心に絵を描いていた人、ウクレレに夢中になっていた人、カメラを持って記録を取っているスタッフ、参加者みんなが好きなお菓子を好きなように手に取って、各々食べます。おやつは毎回違う内容。ちなみに最近ワークショップに現れたおやつはアイスキャンディー、菓子パン、チョコレート、ジュース…といった具合に、簡単にスーパーやコンビニエンスストアで手に入るものばかり。(時には手作りのものが並ぶこともあります。写真はアップルパイ、美味)特別に高いものや、珍しいものはありません。
でも、とってもおいしい。みんなそれまでとは違った表情になって、会話がぐーっと広がるのです。『ほっこりする』というのはこういうことなのかも知れません。会話を通して、その日の体調だとか最近どんなことがあったかとか…色々なヒント(ネタ)が出てきます。この時のヒントが作品に現れることもあります。全く想像していなかった展開も起こるかもしれません。おやつ恐るべし、侮れません、おやつの力は無限大です。
めくるめく紙芝居には、みんなに“役目”のようなものがあります。それを役目として考えるのかどうかは人それぞれだとは思いますが、絵を描くのが得意なメンバー、鉄道のモノマネが上手いメンバー、好きな楽器をとことん奏で続けるメンバーなど、みんな何かしら自分をアピールしつつ活動しているように見えるのです。お互いのやっていることを知り、それを組み立てていくことで作品が出来上がっていくのです。これには、普段の生活でも似たようなことが言えるのではないでしょうか?料理が得意な人がいて、運動が得意な人がいて、人前で喋るのが好きな人がいて。色々なひとが互いを分かち合って生活は成り立っていく、そのように考えることもできると思います。めくるめく紙芝居において分かち合う時間、そのポイントが「おやつを食べる時間」であると考えることもできる。
日常でも、もっとお互いを分かち合えるタイミングがあれば、生活の中に笑顔が増えていくのではないかな?もっと『ほっこり』するのではないかな?
さて、ワークショップに限らず、制作スタッフミーティングの時にもテーブルには必ずおやつがあります。煎餅、クッキー、チョコレート(やっぱり人気ですね)。めくるめく紙芝居に必要な「もの」ってなんだろう、と考えたときにも目の前にはおやつがいました。おやつしかないだろう!と即決。今に至ります。公演まではまだ日にちがありますが、今後もおやつパワーは留まるところを知らないのではないでしょうか?
この前のアイスキャンディーは夏のおやつ。今度はどんなおやつが待ってるのかな?楽しみです。
- 櫛谷花子
- 京都橘大学文化政策学部文化政策学科3回生。たちばなアーツマネジメント研究会所属。2005年、京都橘大学のプロジェクト「関西女性と希望のアーティストファイル5『まちかど芸術』」に参加。2006年よりめくるめく紙芝居ボランティアスタッフとして活動。